18日目

2015.3.14  18日目


朝起きると隣にタンティエンがいて少し驚きましたが、そういえば天津に来ているのだと理解するまでに少し時間がかかりました。支度をして8:30ごろにホテルを出ると先生のマフラーがなくなっていることに気づいていたので、昨日来た道を戻ったり、スーパーに行ったりして探しましたが、見つかりませんでした。そのマフラーを借りていたタンティエンは落ち込んでいましたが、先生や奥さんのおかげで立ち直れました。

まずは、工芸品でできた館へ行きました。本当に全ての表面が磁器で埋め尽くされていて綺麗でした。正面に首のないお地蔵さんがたくさん置いてありました。頭を玄関の上の方に飾ると良いとされていたらしく、家族のためにと持って帰ってしまう人がいたそうです。これが現実だよと教えてくださいました。また、上に登ってみるとよく見えるのですが、たくさんの磁器でできた動物がいました。なんだかこの館を守っているようでした。また、縁側にいるお地蔵さんにご飯に見立てた天然石が置いてありました。綺麗だったし、面白いなと思いましたが、天然石がたくさん抜き取られていて、少し悲しい気分になりました。館の中には、元や明、清時代の家具が揃えられていました。つやつやとした木材がなんとも趣深かったです。また、家具の大きさから高さから当時の人の体の大きさを推測することができ、それもまたおもしろかったです。

















そのあとはイタリア風なところへ行きました。意大利景区みたいな感じだったと思います。ここが中国であることを忘れてしまうくらい欧州の空気が漂っていて気に入りました。しかし、これは植民地時代の名残であり、中国の方にとったらどのように感じるものなのかはわかりませんでした。少し歩いてセブンイレブンに寄りました。他の二人はおにぎりを買ったり、主食の蒸しパンのようなものを買ったりしていました。私も少し日本が恋しくなりました。

中国内戦を表す軍隊の像を横目に、今度は津门故里というところに行きました。横浜中華街や神戸の南京町を想像するとわかりやすいと思います。ここで奥さんとゴンダオは臭豆腐を食べていました。本当に臭かったし、一口食べるとその匂いが口の中に広がりました。二人は美味しいといって食べていましたが、私には到底口に合いませんでした。私とタンティエンは大きな綿菓子を買って半分にしました。日本のものよりも一本一本が細く、べっこう飴のような味をしていました。美味しかったです。麻花の本店を覗いてみたりお土産を見てみたりすると天津の方が北京よりも物価が安いことがわかりました。やっぱり北京は一番の首都なのだと改めて感じた瞬間でした。そのあとも、餅粉にお湯を入れて作ったものや豚のせんまい、酸っぱくて辛いこんにゃくなど変わったものをたくさん食べました。どれも日本にはない味わいで面白かったです。トイレにも立ち寄ったのですがあまりにも見るに耐えない光景だったので、入るのをやめました。これもまた現実なのかなと思いました。


次はご飯を食べに百貨店に入り香港料理?を食べました。すごく量が多くてみんなお腹がパンパンになるくらいでした。本来の香港料理は小さい小皿にたくさんの料理があって少しずつ分け合うようなものらしいのですが、少し違いました。また、私が食べたビーフンはカレー味で食べたことのある味でした。

少し休憩して商店街に行きました。有名な肉まん店の本店があるそうでしたが、お腹がいっぱいで食べる余裕はありませんでした。店内には大きな麻花や臭豆腐やソーセージがいっぱいあって、私は匂いにやられました。向き不向きがあると思います。














最後に、昔の天津の中心地に行きました。屋台があって午前に行ったところとあまり変わりませんでしたが、少し閑散としていました。でも、民間音楽が聴けたり、漫才が今も続けて公演されていることを知ったりしてなんだか昔の天津を感じているようで温かい気持ちになりました。



それから地下鉄に乗って天津駅に向かいました。切符の代わりにコインのようなものが出てきて、昨日も見ましたが、面白いなと思いました。確かに使い回しが効くので便利だなとも思いました。天津駅について大きな広場で休んでいるとヨーロッパ系の外国の方から声をかけられました。メールが受け取れなくて困っているので助けて欲しいとのことでしたが、彼も英語圏の方ではないようで、ちゃんと詳しい内容は聞けませんでした。助けずじまいで終わってしまいましたが、今でも彼のことが心配です。どこに行けばいいのかもわからなくなってしまっているのではないかと思うと本当に心配です。高の駅の方へ行って、夕焼けに包まれた川辺を見に行きました。本当にロマンチックで素敵な風景でした。柔らかな赤い光に照らされた水面や草、建物も本当に綺麗でした。



18時まで待ってまた高に乗って帰りました。みんな重い荷物を持って歩いていたため、疲れてすぐに寝てしまいました。北京について先生達と別れ、3人で五道口に着くとなんだか安心しました。U-centerで明日の朝ごはんとヨーグルトアイスを買って帰りました。ヨーグルトアイスはヨーグルト味のソフトクリームにたくさんお果物とナッツをトッピングしてくれて本当に美味しかったです。

寮に帰って思い返すと中国の力の大きさを痛感しました。天津はたくさんのビルが立ち並び、また観光地も日本の三倍ほどの大きさがあって、人口や面積も比べなくても結果が出てしまいます。今後の国際社会がどう動いていくかはわかりませんが、少なくとも中国の力がどんどん大きくなって日本に影響を与えることは間違いないと今日確信しました。そんな中で日本がどのようにして国を運営し、文化を守っていくかが重要なのだと思いました。