2016年留学 29日目

2016323日 留学二十九日目

 今日はテストも終わり授業らしい授業ではなく、今までの一か月間で感じたことのスピーチと映画鑑賞をしました。もう帰国してしまった人や休んでいる人が多かったので、クラスに10人もおらず、全員日本人でした。

 スピーチで私は中国語を使って同学や同屋、で知り合った友達など違う国の人達と沢山話すことで、それぞれの国への理解をさらに深めることが出来て嬉しかったということと、中国人は実際話すとイメージより大分優しかったということを話しました。他のみんなはご飯が脂っぽいとか、値段がすごく安いとか、寮の部屋の様子が日本と全然違うとか、道路が危なすぎるといった話をしていました。それぞれがどんな所で疑問を感じたり、何に注目していたのかを聞いていると、みんな全然目の付け所が違っているので面白かったです。

 映画鑑賞では先生おすすめの「人再囧途之泰囧」という映画を見ました。基本コメディの映画だったので会話のテンポが速かったのですが、普通だったので割と聞き取れました。更に先生が英中の字幕を付けてくださったので内容がなんとなく分かりました。とても面白い映画でした。

 授業後は先生と同学と一緒に食堂の5階で会食をしました。初めて5階に行ったのですが、もはや高級レストランに来たような感覚になる所でした。私が着いた時には他の同学や先生方が大体集まっていました。食事が始まってからは先生と中国語の文法の話や、授業後の過ごし方、日本で一人暮らしをしている時はどんな風なのかなどの話をしました。でも私達Cクラスはほとんどが日本人である上に一緒に食べていた阅读の先生も日本語が分かるので、かなり日本語が飛び交っていました。隣に座っていたドイツから来ている同学の丹が「みんな日本語喋ってるの?私全然分からない」とちょっと困った顔をしていたので、できる限り通訳をしたり、二人で別の話をしたりしながらご飯を食べました。終わり頃には日本語とドイツ語を少し教えあったり、一緒に写真を撮ったりしました。

 ご飯を食べた後は、森と高と三人で森が予約してくれていた京劇を観に行きました。開演までかなり時間があったので先に前大街に行き、近くの胡同を散歩してみたり、お土産を買ったりして過ごしました。胡同はとても静かな所で、生活感漂う所でした。家は石造りでみんな同じ灰色をしており、一つ一つ建物の高さが結構低めで、日本でいう町屋造りみたいな奥へ細長く伸びている家のように見えました。道沿いに家々がひしめきあって建っており人通りがすごく少ないので、出雲大社周辺の町の状況とよく似ていて、初めて来たのに懐かしい感じがしました。ただ、壁にいろんなモチーフを彫ったレリーフがあるのは日本と違いました。

 劇場について、案内人の方についていくと、とても豪華なホールに通されました。私たちの行った「湖广会」という劇場は、伝統的な京劇の舞台の形をとっており、一階は四人掛けのテーブル席が並べられ、二階席と三階席はオペラハウスのように壁沿いに設置されていました。ステージは勿論すべての壁に彩色が施され装飾も凝っていたので、日本の歌舞伎や能の舞台のようなシンプルさは無く、とても派手で見応えがありました。予約していた客は私達だけだったようで、ポツンと一つだけお菓子とお茶が用意されたテーブルを見つけると、貸し切りみたいで少しテンションが上がりました。開演時間に近づくにつれてお客さんがちょっと増えましたが、それでも観覧席はガラガラの状態でした。日本で浄瑠璃や歌舞伎を見た時は大体満席だったので、中国では日本のように伝統芸能を楽しもうという人がすごく少ないのかなと感じました。

 劇がスタートすると、ステージ右の演奏者たちが演奏し、それに合わせて演者が踊ったりパントマイムのような動きをしていました。観ていて面白いなと思ったのが、楽器を使って演者の動きにサウンドエフェクトをつけていたところです。日本の伝統芸能にはこういったものはありません。また、セリフをしゃべる時の声の音域の広さに驚きました。女性役は基本的に高いままですが、お年寄り役や男性役の演者はすごく高い声から低めの声まで自在に操りながら喋るので感動しました。

 なんとなく聞けた単語と動作で大体のストーリーは分かりました。歌については歌詞が舞台横の電光掲示版に英訳とともに表示されるので分かりやすかったです。

 












 特に見ていて面白かったのは二幕目の孫悟空と扇公主というヒロインの殺陣の場面です。すごく動きが速くて、演者二人の息がぴったり合っていないとできないような動きをいくつもやっていました。更にちょっとジャグリング要素もあり、演奏されている音楽も激し目で、見ていて迫力がありました。音楽に合わせてセリフや歌なしで演じる姿は、なんだか日本の神楽を彷彿とさせるなと思いました。

 実際観るまでは「何も予備知識ないまま観に行って、本当に楽しめるのかな」と少しだけ不安に思っていましたが、実際は観ているだけでも十分面白くて三人とも非常に楽しめました。日本に帰るまでに、こんな素敵なものが観られて良かったです。


 明日はいよいよ最終日です。最後に悔いが残らないように過ごしたいです。


投稿者:岡 明歩 
編集者:丁 雷

平成29年度 島大中文会 学習支援活動 第1回(5月25日)

平成29年度 島大中文会 学習支援活動
毎週木曜日1200~1230 @教養2号館601教室

0回(518日)
 今回は第0回ということで教室にいた1回生達に活動について宣伝をしました。この活動の目的は、中国語を学び始めた人、学んだことはあるけど挫折してしまった人が積極的に質問できる場を作ることです。中国や中国語に興味を持っているけれど難しいから、先生には質問しにくいから勉強を続けることをあきらめるという人は少なくないと思います。そんな学習者はぜひこの活動を見に来てください。当日参加OKです。
1回生は文法を教わり始めたところということで、わからないところがどこかわからない、という状態らしいです。これからの中間テスト以降、わからないところがあれば、このような時間があるとありがたいという1回生もいたので活動を続けることは必要だと感じました。

1回(525日)



 前回に続いて1回生の参加はありませんでした。そのため、集まった人で自分たちの興味のあることについて話し合おうということになりました。特に、サークルや部活を中国語でなんと言うか、ということについて話しました。見学していた1回生で留学生と話してみたいけど何を話せばいいかわからないという人は、身近なサークルの話などがいいのではないかと思います。途中参加、途中退出OKなので、興味を持った人はお昼ご飯をもって気軽にご参加ください。

投稿者:江角匠平
編集者:丁 雷

2016年留学 28日目

2016322() 留学二十八日目

 今日は口语のテストがありました。その前に阅读のテスト返しがあったのですが、そのことをすっかり忘れて部屋で勉強していました。大平が連絡をくれたので、急いで教室に行きました。教室に着いてテストを返却してもらい点数を見ると96点と書いてあり、クラス2位だと教えてもらいました。ちなみに1位は大平で彼は100点を取っていました。自分の成績は目標点に達していたので良かったですが、大平よりいい成績を取りたいとも思って勉強していたので、ちょっと悔しかったです。上位2名には先生監修の故事を取り扱ったテキストを貰いました。これは日本に帰ってから外国語教育センターに寄贈するつもりです。


 その後口语のテストを受けました。私はクラスで最後に受けました。試験前に先生にくじを引かされ、そこに書いてあるテーマについての小スピーチの準備をさせられ、その後に試験が始まりました。形式は最初に教科書から抜粋してきた会話文を読まされた上でそこに書いてある内容について先生に質問されてそれに回答し、その次に先生がいくつかの質問をされるのでそれに回答していきました。小スピーチは最後にやらされました。最初の教科書に関する問題は、予習もしていたので、何とか答えられました。次の先生のオリジナルの質問への回答は、上手く聞き取れなくて落とした問題が一問ありました。聞き取れても答えにくい質問などもあり、例えば「何の仕事が一番楽だと思う?」という質問の回答にはすごく悩みました。そもそも仕事って楽じゃないよな、と思いつつ「增款台の仕事が楽だと思います」と回答しました。最後のスピーチはテーマが「週末の過ごし方」という授業で扱ったものと同じテーマだったので、授業の時に書いたものと大体同じようなことを話しました。先生から「それ授業の時とほとんど同じだよね」と微笑まれながら言われた時には、こっちも笑うしかありませんでした。

 とりあえずテストがこれで終了したので一安心です。どれくらいの成績が取れるか分かりませんが、一応やれるだけのことはやったつもりです。

 午後は買い物に行ったり、本を読んだりして過ごしました。夕方は大姐たちに誘われて、一緒に大学裏の食堂へご飯を食べに行きました。安くて多くて美味しいとのことで、実際頼んでみると結構な量のおかずが出てきました。どれも美味しかったのですが頼んだ量が多かったので食べきれず、結局大姐がお持ち帰りしてました。あとボランティアの学生さんや大姐が話している様子を見ているだけですごく面白かったです。
 汉语桥にちょっと遅れて参加すると、前に会った学生さん達の他、一人ものすごくしゃべりの上手い日本人学生がいました。その人はみんなに話を振るのが上手くて、返しも速いので場がとても盛り上がりました。あとから、どこから来たのか聞くと神戸外大からだそうで、半年留学する予定だそうです。さらに同い年だということも分かりました。自分の周りにあまり同い年がいなかったので嬉しいと話すと、割と長期の留学生の中では三年生が多いと彼は言っていました。外大や外国語学部の学生の中では三年生が結構多いみたいです。


 明日で学校はいよいよ終わりです。過ぎてしまえば一ヶ月なんて非常に短いです。私は三年生なので、帰って就活や卒論をやらなければいけませんが、もし今私が一・二年生だったら半年や一年留学してもいいな、と思います。とにかく何をやるにも一ヶ月はちょっと短すぎるな、と改めて思いました。正直今日まで一回もホームシックにならなかったので、気持ち的にはまだまだ北京で生活していけそうです。明日と明後日、最後まで充実した留学生活を送りたいです。

投稿者:岡 明歩 編集者:丁 雷

2016年留学 27日目

2016321() 留学日記二十七日目

 今日は期末テストの一日目で、阅读のテストを受けました。事前に先生から形式は知らされていたので落ち着いて解けました。
 前半は教科書に載っている語句に関する問題で、関連する意味を持つ単語を選択する問題や、単語の意味として近いものを選択する問題、教科書に出てきた内容に関する穴埋め問題でこれらは比較的簡単でした。

 後半は割と量のある文章を読み、内容に関する問いに答えていくというもので、授業の中で使用されたHSKの設問とほぼ同じ形式でした。ただ択一式の問題だけではなく文章を書いて答える問題もあったので、前半よりは難しかったです。長文問題は当然知らない単語も出てくるのですが、漢字そのものの意味や文脈で大体推測できるので、読む上で特に問題は無かったです。それに私は昨日休憩がてら王府井で買った本を少し読んでいたので、それらに比べればだいぶ読みやすく感じました。択一式の問題はあっさり解けたのですが、最後に文を書いて回答する問題では、内容を理解できたので大体解答出来ましたが、最後に「用武之地」という初めて見る単語に下線が引かれ意味を答えさせる問題があり、それには結構てこずりました。こういう類の問題は日本語のテストで聞かれても難しいな、と思いました。正直この設問については全く自信がありません。

 テストは一時間半くらい解答時間が用意されていたのですが、日本人生徒の大半が30分くらいで解き終わって退出していました。私も解き終わっていたので解答用紙を提出して教室を出ました。

 お昼は食堂で初めて刀削面を食べました。食べた感じはちょっと平べったいうどんみたいな感じで、モチモチしていて美味しかったです。選んだ味によりますが、私が選んだスープは塩ベースのあっさりしたものだったのでとても食べやすかったです。

  十七楼に戻ってからはまた勉強を再開しました。明日は口语のテストが控えているからです。今日口语のテストを先に受けた同学から大体の内容を聞きました。语句の意味を聞かれたり、先生の質問に答えさせられたり、短いスピーチみたいなことをさせられるそうです。テーマは当日その場で決まるので、単語や语句を覚える以外アドリブでどうにかやるしかないみたいです。非常に緊張します。

 今日は晩ご飯を自分の部屋で食べようと思い、売店でカップヌードルを買いました。同屋がかなりの頻度で食べているので、そんなに美味しいのかなと前から常々気になっていたからです。ちなみに「五香牛肉味」という日本には絶対ないだろう味を選びました。部屋に戻って開けてみて最初に驚いたのが、容器の中に麺や具、スープの素と一緒にフォークが入っていたことです。袋に入っておらずそのまま一緒に入れられていたのでスープの素まみれになっていました。ただ私はフォークより箸の方が断然食べやすいので、フォークは今回使いませんでした。完成したものを見てみると、日本のものと特に違いはありませんでした。スープの味は独特な味で、中国らしい味だなと思いました。いろんな風味が混じっていて正直よく分からない、という印象です。日本のカップヌードルは日本人向けなだけあって繊細な味だったんだな、と初めて思わされました。

 お風呂に入った後また勉強していると、髪を染めていた同屋がしょんぼりした様子でシャワールームから出てきました。話を聞くと、どうも自分の思った色と違っていたみたいで、「明日どうしよう」と嘆いていました。こんな時の女子は基本繊細なのでどういう言葉をかけたらいいのかかなり悩みました。「でも、その色も可愛いと思うけどね」と言っておきましたが、上手く慰められているのか分かりません。こういう時に使えるいい中国語の慣用句とか知っていたらな、と思いました。


 明日のテストをやり切れば、北语での中国語の勉強はひとまず終わりです。とにかく明日、できる限りのことをやり尽くそうと思います。

投稿者:岡 明歩 編集者:丁 雷